Archive for 9月 14th, 2021

第12回〜明るい介護〜気が付けば北海道へ

こんにちは、(千葉)有美です!

今回のお話は、タイトルにもあります、絶賛「介護」中のお話です。毎度ですが長文です。

2020年11月

朝からカメラの向こうには、不穏な動きをする義母の様子が映っている。

探し物…、バッグインポーチアンドポーチアンドポーチの中の物を一切合切を出して広げる。

何か不安材料があると、お店開店状態になる義母。

この姿を「ママは前からそうだよ」と判断し気にしない義妹。

当然ながら「おはよう、何してた〜?」と、義母の口から「困っていること」を聞きだす。

「入れ歯がないのよ」

「ママ。入れ歯はバックに入ってないでしょー、外しているときは、いつもどこに置いておくの?」

洗面所やら流しやら、カメラから見えるところに誘導して探してもらうが見当たらない。

と、いうか義母は部分入れ歯だったと初めて知った。

本人に聞くとけっこう前から無いとか…これも不確かなことだけれど、

この後、デイサービスのお迎え来るからと促すも、入れ歯が見つからない以上、

どんなに違う話で気を逸らしても上手く指示が入らない。

着替えもしなければ、洗面も出来ない。

一度、電話を切り、デイサービスに連絡し事情を話し、拒否が強い場合は、無理強いせずお休みにしてくださっても構いません。

無駄足になることをお詫びして様子見てました。

デイサービスのお迎えが来ました。想像した通り、強い意志を持って「行かない」と
お断りしてました。

入れ歯をどこに置いたのか…すでに置き場が決まっていない、物の多い家、何かをしまうたびに次、必要な時には大捜索。

「事件はまさに現場で起きているんだ」毎日が事件だらけなんですけどね。織田裕二も怒ってるよ!と、それは置いといて…

この日、結局、義母はどこにも出かけず家にいることになしました。

在宅となると、時折、私たち(ほぼ私がですが)がカメラを見ることになります。

私はこの日、頭痛で体調がすぐれなく、ひと眠りしでお昼過ぎに起きたら、えー、カメラの向こうでは、まだお店広げてる…。

「ママ〜、こんにちは。元気にしてた?忙しかった?今、何してたの?」と

電話する。義母は言いました。

「あのね、お財布が無いのよ、誰か持っていったんだ、お父さんすぐ隠すんだ人の財布…」

え〜〜〜今度は財布〜!って、お父さん死んじゃってるからいないよー(涙)

入れ歯のことも聞いたら、まだ探し出てこない、お金もない。

一応、牛乳やパンは近所のセイコーマートに買いに行けたので、お金がなければ

買い物も出来ない。困った…非常に困った…

たかが入れ歯であっても、眼鏡、コンタクト、補聴器や杖であろうとも、本人にとっては体の一部、非常に大事な物である。

そして、義妹も私たち夫婦も帰省する予定が近くなかったので、困った。

正確に言えば、それを「私」が気にしているだけの話。

主人に話せども、仕事があるから当然、帰れる状態でもなく…

思ったら行動!

義母との電話を切り、バックに着替えと財布、スマホもって高速バスに乗る。

昼寝おき2時間で羽田空港カウンター到着。

「一番早便、新千歳まで1枚」

と、夜には義母の元へ。

入れ歯はテーブルの上にある!

はめてもらったら、コレはお父さんのって、なんでお父さんのがここにあるのよー!

洗面所にもなく、他にも見つけたけれど、またもやお父さんの…

何個、入れ歯あんのよ!しかもお父さんの!

そして、大捜索の後、台所の茶箪笥のほぼ使ってない引き出しから発見。

きっと、お父さんに持っていかれると思って自分なりに隠したんでしょうね。

しかも、自分のなのにはまらん…

歯茎痩せてコリャダメだ…。

はい、次、財布はどこ?

これはバックから出てきました。

とりあえず、財布の中を確認し、必要分入れておく。

認知症の高齢者に多いのが、財産全部持ち。

お父さんの残したお金が入った通帳も年金の通帳も、繰り越された使わない通帳、

どれがどれのかわからない大量の通帳の印鑑。

ケアマネとも相談して、必要以上の貴重品は本人にわからないように抜き取り別に保管。

それこそ、ほぼ動きがない通帳だけ残す。

何年も前の何かの請求書とか、領収書だとか取り除く。

何か不穏になると、バック開いて何度も見入る、酷い時は、4時間も5時間も食事もとらず、お店広げている。

義妹には常に帰省時に言ってある。

「このお家で長く暮らさせたいのなら、混乱を招く物、迷わせる物は、寝てる間にでも整理整頓して」と。

できるでしょ!家の中も物だらけ、バックの中も物だらけ、着替えもあちこちに置く。定位置がないからバラバラに置き、必要な時に無くて探す。

これって、見ているこちらからしたら、「また探してる、いつものことだ」と

思いがち。おそらく、義母は認知症を患う前から、片付けられない性分、勿体ない性分で、

認知症になって爆発的にこの症状が出ていると思われる。

因みに、ある時から、この義母が住む大きな庭付き車庫付き一軒家は、

物で溢れて泊まるところも無くなり、「片付かないと遊びに行けないよ」と私たちが言うようになり

何年も足が遠のいた。主人は出張とかでたまに家の様子は見て「物増えてる」と

言っていたのを聞いていたけれど、足の踏み場もない家に初めから行く気なんぞない私は、「あーそー」と、気にもせず。

ましてや、義父と義母に囲われていた、義妹は盆、正月、ゴールデンウィークに必ず帰省していたので、

自分の実家の状態がどうなっているかわかっていたはず。

しかし、何もせず今に至っている。

と、物が溢れている家の中は、義母の不穏様子が沢山あり、物があるからこそ、

「無い物も、ここにあったはずの物」となって「物盗られ妄想」の要因にもなる。

せっかく帰省したから、義母に気が付かない程度に片付けをする。

結局、義母をお風呂(入浴拒否があるため、1ヶ月に私達が帰省時しか入浴しない)に連れ行き、作り置きのオカズを作り、

4泊ほどして千葉に戻ってくる。

仲の悪い夫婦でもガミガミ言う夫がいなくなると寂しいのでしょう。

こんな私にでも義母は言います。

寝る準備してると「有美ちゃん明日帰るの?そっかー寂しくなるねー」。

夜は特に人は寂しくなります。大きなお家に1人。

義母の寂しさを考えると、居た堪れなくなります。

それでも、私は帰るのです。

義母が詩吟のお稽古がある日に合わせて、義母が生き甲斐に感じている楽しい気分のうちに。

義母を詩吟のお稽古に送り出し、私は新千歳空港へ。

「一番早い羽田便1枚」と。

※義歯はまったく合わないから、義妹が次の帰省時に合わせて、義母のこだわりの歯医者で

入れ歯を見てもらって、作り直しの手配させ、髪の毛も気にしてるから、美容室連れて行くように指令を出す。